世界陸上 北京大会

アスリートコーチの鈴木です。
世界陸上 北京大会が閉会しました。
今回も色々な競技で楽しませてもらいました。

◯短距離
やはり大会の顔といってもいい、男子100m
ウサイン•ボルト選手とジャスティン•ガトリン選手の対決で注目を浴びましたが100分の1秒差という僅差でボルト選手が勝ちました。
200mでも2人の戦いは繰り広げられ、こちらもボルト選手の勝利に終わりました。2つのレースを見るとやはりボルト選手の方がまだ一枚上手なのかなという印象を受けました。

100mではわからなかったのですが(短いから表面に出てこない?)200mの後半に2人の違いがハッキリ見えた気がします。ガトリン選手は200mの後半になると重心の移動方向が少し下方になっていました。(他の選手はもっと下方になっていましたが)その中でボルト選手だけが、200mの後半になっても重心の移動方向を前方に保つことが出来ていました。
これは2人の走りの違いによるものだと思います。

ボルト選手は胴体と太ももで内的運動量を一致させて走っていました。そうすることにより、腕振りが進む為だけに使うことが出来るようになっていました。なので、レースの中で腕を振る方向を変えることが出来、200mの後半も重心の進行方向を前方にすることが出来たのです。
他の選手は腕と足で運動量を一致させていたので、200mの後半になってくると、しっかり腕を振ることが出来なくなってしまい、体だけが前に出ようとしてしまい、下方に少し落下することになっていました。
この走りが出来ているのはボルト選手だけでしたので、やはり彼が世界一だということが納得いきました。

◯中•長距離
この種目は特に日本人の酷さが目立っていました。
重心の位置が黒人選手とはまるで違い、非常に重そうに走っていました。
体力がある云々の前にスピードでまったく歯がたっていませんでした。
走り込みなどでスタミナをあげているのかもしれませんが、あそこまでスピードが違うとスタミナを発揮する場面さえ作らせてもらえない程の差のつきようでした。
重心の位置を改善しない限り、この種目はお話にならないくらい世界から離されてしまうのではないでしょうか、とても心配になりました。

◯投擲種目
やり投げや円盤投げなど、色々な投擲種目がありましたが、彼らの動きの速さに驚かされました。
一言で言うと、『でかくて、速い』という言葉が当てはまります。
彼らは体重100kg近くあるのに、重心移動がめちゃめちゃ速いのです。どうしても大きな選手になると重心移動などが遅くなってしまうことが多いですが、やはり世界のトップレベルは違いますね。
それも重心の位置の良さが関係していると感じました。彼らはでかいからといって、重心の位置が低いのかと思いきや、全然低くなくとてもいい位置にあります。なので、でかいとかは全く関係なく素早い動きが出来るのです。どうしても日本ですと、100mが遅くて走れないやつが投擲などをやるという印象が少なからずありますが、投擲の選手ほど動ける選手はいないのではないかと思わせてくれるほど、海外の選手はとてもいい重心位置でした。

◯跳躍種目
幅跳び、高跳びなどの種目を見ましたが、いい選手とあまり良くない選手ではそもそもの跳ぶシステムが違いました。あまり成績の良くない選手は跳ぶ際に足で地面をしっかり蹴って飛び上がろうとする動作がありました。そのせいで、重心は跳んでいこうとしているのに、足だけが置いてけぼりのような状態になり、結果として距離が出ないという事が起きていました。
いい選手は地面を蹴るという動作ではなく、重心を飛んでいく方向に移動させているだけのような飛び方をしていました。男子高跳びのバーシム選手はその代表ではないでしょうか、ふわっと浮き上がるような印象で跳ぶので、わかりやすいのではないでしょうか。これもやはり、いい重心だからこそ出来ることなのかなと思いました。

やはり大会全体を通じて終始、いい重心の位置に尽きるなという感想でした。
世界陸上を何時間も見た後に、競技場などに指導にいくと重心の位置の悪い選手しかいなくて、驚いてしまいました。普段よりも目が肥えているので、よけいに目立ったんでしょうね。
重心の位置の悪さに目をつむることはもう出来ないのではないでしょうか。これを日本得意の
「臭いものには蓋をする」なんてことをやっていたら、世界陸上でメダルはおろか、参加することさえ出来なくなってしまうほど、世界とレベルが離されてしまうのではないかと心配になった8月でした。


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